#5 ユーザーと一緒に作るということ

こんにちは!チーム・ベラドナ開発日誌、第5回目のお話です。
今週は複数の決定事項を同時並行で処理しながら、慌ただしく駆け抜けました。アート、開発、企画が同時多発的に進む中、思いがけない形で大きな助けを得ることもありました。ユーザー投票です。
UIの方向性についてずっと悩んでいました。二人で話し合っても、なかなか結論が出なくて。

そんなとき、「わざわざ二人で悩む必要があるのかな?直接聞いてみればいいんじゃ?」とふと思いました。ヒョニのXアカウントで投票を開いてみたところ、結果はかなり驚くものでした。5千人が見てくれて、約300人が投票に参加してくださいました。Xのアルゴリズムがこれほど強力なものだとは、改めて実感しました。

投票以外にも、コメントでたくさんのご意見をいただき、一つひとつ読みながら活かせる部分や様々なインサイトを得られたのはおまけでした。二人で決めにくいことがあれば、今後もユーザーの皆さんにご意見を伺う方法を積極的に活用していきたいと思います。
ヒョニ:世界がどんどんリアルに埋まっていく
今週はマップのテクスチャとシェーダー作業、UI関連の作業、そしてゲーム内のアニメーションリソース制作を中心に進めました。
ワールドパートで作り込んでいたテクスチャと背景の雰囲気を、ちょうどパンテラがバトルパートの作業を終えたタイミングに合わせてバトルシーンにも反映しました。バトル時のカメラアングルを調整し、造形物も追加で配置したところ、その後パンテラが手前の造形物にポストプロセッシングを適用して前景がフォーカスアウトされるエフェクトまで加えてくれました。おかげで森の中で戦っているような臨場感がぐっと増しました。以前のバージョンと並べて見ると、雰囲気の違いがはっきりわかります。

パンテラが今週実装したスピーチバブルと、目標を指し示す矢印のアニメーションリソースも制作しました。スピーチバブルは戦闘中の短い会話や独り言に使うUIで、吹き出しが自然に現れて消えるアニメーションを作業しました。

矢印はプレイヤーが次にどこへ向かうべきかを示すものです。ぽんぽん弾むような感じで上下に動くようにしました。こういった小さな要素が積み重なるほど、画面が生き生きと動いている感じがしますね。

そして今週はUIの方向性について、かなり悩みました。紙で構成されたような童話的な雰囲気を出すために、紙のテクスチャ中心のUIにするべきか、童話に合うゴシック感のあるUIにするべきか。パンテラに聞いてみても方向性が定まらないとのことで、思い切ってユーザーの皆さんに直接聞いてみることにしました。結果は冒頭でお伝えした通り、予想をはるかに超えるものでした。

紙のテクスチャUIを好むユーザーが半数以上を占めました。個人アカウントのフォロワーも増え、応援のコメントもたくさんいただきました。こんなにも多くの方が関心を持ってくださったことが、本当に嬉しかったです。いただいた応援の一つひとつが、作業の原動力になっています。
パンテラ:回避一つにこんなに深い穴が
今週もいろいろな実装を進めました。
先週の攻撃中心の作業から出てきたアニメーション処理の問題とカメラ構図をまず整えました。攻撃の実装そのものよりも、こういった後処理がプレイ感覚の品質を大きく左右しますね。
そして今週の最大の難関は回避システムでした。最初は単純に考えていたのですが、掘り下げるほど一筋縄ではいきませんでした。ORKフレームワークの基本的な回避システムはステータスを基準に回避可否を判断する方式なので、プレイヤーがリアルタイムで敵の攻撃を避ける形には対応していませんでした。僕たちが必要だったのは、プレイヤーが「いつ回避キーを押したか」によって結果が変わる仕組みで、それを一から設計しなければなりませんでした。
ターン制のゲームである以上、回避もフェーズ単位で区切るのが適切だと判断しました。結果として回避フェーズを4段階で設計しました。
フェーズ0(Inactive):戦闘外またはプレイヤーターン中。回避入力は無視されます。
フェーズ1(PreWindow):敵が移動してくる区間。このタイミングで早く回避キーを押してしまうと、ビックリマークが表示されてアンがよろけるアニメーションが出力されます。早期失敗処理です。

フェーズ2(WindowOpen):攻撃直前300msの短いウィンドウ。目がチカチカするイメージが表示されるその瞬間に回避キーを押すと回避モーションが出力され、正常な回避が可能になります。

フェーズ3(PostWindow):攻撃が発動してから結果処理が完了するまで。この区間では入力がロックされます。
この構造を組み上げると実装は思ったより速く進みましたが、今週で最も苦労した部分だったのは確かです。それに比べてインベントリ設定、セーブ・ロードシステムなどはフレームワーク内にすでにきれいに実装されていたので、短時間で組み込めました。

戦闘中の会話シーケンスも、タイミング構成さえできていればスキマティックをすぐ繋げられるほどフレームワークが精巧に作られていました。
その後、ヒョニがセットアップしたバトル環境にカメラ構図を定め、足りないUI設定を補いながら、ゲームの全体フローが実際に流れるレベルにまでマップを整えました。コアシステムはこれで完成です。次はカットシーンの構成です。もう少しです。
おわりに
今週も慌ただしく駆け抜けました。ふと3週間前の作業物を見返してみたら、今と比べると明らかに変わっていて。1ヶ月も経っていない時間でこれだけ多くのことをやり遂げたんだと、改めて実感しました。
そして今週の投票を通じて、この作業が私たち二人だけのものではないと再確認しました。応援してくださり、ご意見をくださり、一緒に方向性を決めてくださった皆さんのおかげで、より力が湧いてきます。
いよいよ1次マップ構成を完了させ、カメラワークとともにナラティブとカットシーンを間に織り込んでいく段階に到達しました。エルスウェアが本物のゲームらしい姿を整えつつあります。次の開発日誌もお楽しみに。😊
— チーム・ベラドナ、ヒョニ & パンテラ